楽しい鯉のぼり、男の子の行事ではないの?

実は、端午の節供は、男の子の日ではなく「女性の日」だった。

 田植えを行うために早乙女の女性が忌籠る日。軒先に菖蒲をつるし、邪気を祓い、心身を清め、田の神を迎えて田植えをする前の行事。

 菖蒲は、中国に起源。よもぎを門にかけ、菖蒲酒を飲んで邪気を祓う。

 菖蒲=血行促進、鎮痛作用の薬草、よもぎも薬草

 清少納言の枕草子に「節は五月にしく月はなし 菖蒲蓬などのかをりあひたるいみじうをかし」(節供は5月にまさる月はない。菖蒲や蓬などが香りあって、とても情緒がある)と、宮中も庶民の家も競って菖蒲などを屋根に葺いて、若い女性などは菖蒲を髪飾りや腰に刺し薬玉をぶらさげているなどをしていた。

 「くす玉を右のかたにうちかけて、左のわきへたれて、この緒をわけて腰にゆひて各拝舞する也」(花鳥余情)

 武家社会になると、菖蒲が尚武とからめて、男子の成長と武運長久を祈る日となる。

 鯉のぼりは江戸時代から。鯉は立身出世の象徴。竜門を泳ぎ登った鯉は龍とかす

 鯉のぼりの矢車と籠玉=魔除けと神への加護への願いが込められている

 吹き流し=雲や滝を意味。木火土金水の青赤黄白黒の5色を使用して邪気を祓う

 その他「菖蒲の占」端午の女の子の遊び「思うこと軒のあやめにこと問わん かなわばかけよささがにの糸」と唱えて願をかけ、蜘蛛が菖蒲の上に巣をかけると思いが叶うそうだ。

 また、菖蒲を短く切り、薄い紙で包んで枕として5/5に寝たら、邪気を祓うといわれる。

杉森神社ホームページ(東広島市河内町中河内鎮座)

東京生活をやめ、平成23年4月から当社の宮司として奉仕し始めました。 「神社が元気になれば、地域もさらに元気になる」を目指しています。

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